私が目指したのは、「近所の工務店のお兄ちゃん」でした。
投稿日:2026.07.06
どうも
月曜日ブログ担当
ロッカク工務店代表の三川篤志です。
今回はロッカク工務店の原点にある価値観を感じる出来事があったので
シェアさせてもらいます。
ぜひ最後までお付き合いお願いします。
先日、フルリノベーション工事をさせていただいたお客様へ、無事にお引き渡しをすることができました。
完成した住まいをご覧になったお客様に大変喜んでいただき、
私たちにとっても本当に多くの学びと経験をいただいた現場となりました。
その工事を終えて、改めて感じたことがあります。
それは、地域に根ざした工務店とはどんな存在なのか、
そして私たちはどんな工務店であり続けたいのかということです。
最近では、新築やリフォームというと、大手ハウスメーカーやリフォーム会社を思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、それぞれに素晴らしい強みがあります。
しかし、私が子どもの頃に見ていた工務店は、少し違いました。
私の実家には、家のことなら何でも相談できる馴染みの大工さんがいました。
お風呂の調子が悪くなれば相談する。
キッチンを新しくしたいと思えば相談する。
仏壇を移動したい時も相談する。
庭の木が大きくなって困った時には、その大工さんが来て切ってくれたこともありました。
今思えば、大工の仕事とは少し違うこともあったと思います。
それでも、その大工さんは嫌な顔ひとつせず、
「困っとるんなら行こうか。」
そう言って、ごく自然に動いてくれていたんだと思います。
きっと、そのような小さなお手伝いでお金をいただくことも、ほとんどなかったのだと思います。
その代わりに、
お客様から畑で採れた野菜をいただいたり、
おかずをいただいたり、
時には缶ビールをいただいたり。
そんな人と人との温かいつながりが、当たり前のようにそこにはありました。
私は、そういう大工さんの後ろ姿に憧れました。
家を建てる技術だけではありません。
困っている人がいたら手を差し伸べる。
地域の人から頼りにされる。
「ありがとう」
が自然と返ってくる。
そんな生き方そのものが、とても格好良く見えたのです。
だから私は、いつの日か大工を目指しました。
そして、そういう大工さんに憧れたからこそ、工務店を創業しました。
会社の規模が大きくなることももちろん大切です。
社員が増え、現場が増え、会社が成長することも必要です。
ですが、
どれだけ会社が大きくなっても、
私たちは
「近所の工務店のお兄ちゃん」
であり続けたい。
創業した時から、その想いだけは一度も変わっていません。
先日、その想いを改めて実感する出来事がありました。
フルリノベーション工事のお引き渡しを終えた翌日の夜、
お客様から担当者に一本のお電話をいただきました。
「前の家で使ってた冷蔵庫が家に入らなくて困っています。」
この言葉だけを聞くと、
「そこまで工務店に頼むの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、私はその電話を受けた時、まったく違うことを感じました。
工事期間中、お客様とは何度も打ち合わせを重ね、
住まいへの想いや暮らし方についてたくさんお話をさせていただきました。
一つひとつ悩みを共有し、一緒に考え、一緒に住まいをつくり上げてきました。
その積み重ねがあったからこそ、
「困っています」と素直に相談してくださったのだと思います。
工事が終われば関係も終わるのではなく、
「まずロッカク工務店に聞いてみよう」と思っていただけた。
その信頼関係こそが、私にとって何より嬉しい出来事でした。
困りごとを相談していただけること自体が、
工務店としていただける一番の信頼なのかもしれません。
担当社員から連絡を受けたのは夜7時頃。
すでに仕事を終え、それぞれが帰宅している時間でした。
「分かった。俺はすぐに行くよ。動ける人探してみて。」
その一言で社員が動いてくれました。
現場帰りにそのまま向かう社員。
帰宅途中に立ち寄ってくれる社員。
四人で力を合わせ、傷一つ付けないよう慎重に冷蔵庫を窓から搬入し、
無事に設置することができました。
引っ越し業者さんのような仕事だったかもしれません。
でも、その場にいた誰一人として、
「これは自分たちの仕事ではない」という空気にはなりませんでした。
その姿を見ながら、私は改めて感じました。
これこそが、私が憧れた大工さんの姿であり、私たちが目指してきた工務店の姿なのだと。
作業が終わり、駐車場で、社員とこんな話をしました。
「俺たちの仕事は、リフォームを完成させて引き渡すことじゃない。
お客様がその家で安心して暮らせるようになって、初めて仕事が完結するんじゃろうね。」
家は完成していても、
その日から安心して生活を始められなければ、
本当の意味で工事が終わったとは言えません。
私たちが本当に届けたいものは、住宅ではありません。
その先にある、お客様の暮らしです。
安心して朝を迎えられること。
安心して家族と食卓を囲めること。
安心して、「この家にして良かった」と思っていただけること。
そこまで寄り添って初めて、私たちの仕事は完結するのだと思っています。
もちろん会社ですから、
利益は必要です。
利益がなければ社員も、その家族も守ることはできません。
しかし、利益だけを追い求める会社にはなりたくありません。
昔から「三方良し」という言葉があります。
売り手によし。
買い手によし。
そして世間によし。
私は、この考え方こそ工務店という仕事の本質だと思っています。
困っている人がいたら、まず話を聞く。
「こんなこと頼んでいいのかな。」
そんなことでも、一緒に考える。
できることは力になる。
その積み重ねが、人との信頼を育み、地域とのつながりを育て、
結果として会社も育てていただけるのだと思います。
今回の冷蔵庫搬入も、特別なサービスをしたという感覚はありません。
昔、私が憧れた大工さんなら、きっと同じように動いていたと思います。
その背中を見て育った私が、今度は社員たちと一緒に、その姿を次の世代へ受け継いでいく。
そんな出来事だったように思います。
人情味を忘れないこと。
地域とのつながりを大切にすること。
そして、お客様の暮らしに最後まで寄り添うこと。
これから先もロッカク工務店は、
「近所の工務店のお兄ちゃん」
であり続けたいと思います。
困った時に、ふと思い出していただける存在。
そして、
「ちょっと相談してみようかな」
と気軽に声を掛けていただける存在。
そんな地域との信頼を、一つひとつ積み重ねながら歩んでいきたいと思っています。
それが、私たちの原点であり、これからも変わることのない信念です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまた来週お会いしましょう。





